AIは、会話の全部を毎回読み直している
AIには「もう捨てた話」が見えません。会話にある限り、全部が現役に見えています。
仕組みの話を1つだけ。AIは返事をするたびに、 その会話に積まれたやり取りを、頭から全部読み直しています。 そこには、採用した案も、途中で捨てた案も、 3回やり直した古い出力も、同じ顔をして並んでいる。
人間どうしなら「あの案はもうやめたよね」で片づく話が、 AIには通じません。捨てたはずの案が、いまも生きている条件として読まれる。だから会話が長くなるほど、古い情報に引っぱられた返事が増えます。
ズレの正体は、濁った材料
つまりズレの多くは、AIの頭が悪くなったのではなくて、こちらが渡している材料(会話そのもの)が濁ってきた結果です。 「ゴミを渡せばゴミが返る」でやった話が、長い会話の中でも起きている。
| 会話に溜まるもの | 何が起きるか |
|---|---|
| 途中で捨てた案 | 死んだはずの案が、条件として混ざり込む |
| 終わった作業の細かいやり取り | いまの本題より、済んだ話に引っぱられる |
| 目標と関係ない脱線 | 返事の焦点が、あちこちに散る |
| やり直しで積んだ古い出力 | どれが最新版か、向こうも分からなくなる |
この表、次のSTEPで貼る①のプロンプトが片づける対象そのものです。 原因が「溜まった古い情報」なので、直し方が「片づける」になる。 そういうつながりです。
ズレのサインを覚えておく
- 捨てたはずの案が、返事に混ざってくる
- 同じ説明を、もう2回している
- 「いま何を決めれば進むんだっけ」が、自分でも言えなくなっている
3つ目が出たら、確実にタイミングです。 自分が迷子になっているとき、会話の中のAIはもっと迷子になっています。
つまずきやすいところ
ズレてきたのは、AIの調子が悪いせいだと思って、強い言葉で指摘し続ける。
「ちゃんとして」「さっき言ったよね」を重ねても、会話が濁ったままなら直りません。むしろその指摘のやり取り自体が、会話をさらに濁らせます。原因は調子ではなく溜まった情報のほうなので、次のSTEPの片づけを1回貼るほうが早いです。
終わったら、ここが言えるか確かめる
- AIが会話全体を毎回読み直している、と分かった
- ズレの正体が「溜まった古い情報」だと言える
- 自分の会話でズレのサインを1つ思い当たった