いきなり書かせない
自分のやり方は、自分でも言葉になっていないことがほとんどです。
前のSTEPで「文脈がすべて」と書きました。 じゃあ書き出そうとすると、これが出てこないんですよね。 どの順番でやっているのか、どこで手が止まりがちなのか、体は覚えているのに、文にならない。
そこで、先に聞いてもらいます。答えるだけなら出てきます。
題材を1つ決める
いつも自分がやっている作業を、1つだけ選んでください。 毎週やっている調べものでも、月末の整理でも、写真の仕分けでも、何でもいいです。「またこれやるのか」と思うものが、いちばん向いています。
「AIに任せる作業を決める」のコースで作業を書き出した人は、 そのリストから選ぶのが早いです。まだの人は、いま頭に浮かんだもので大丈夫。
まず、ヒアリングさせる
私がいつもやっている作業のやり方を、1本の手順メモにしたいです。作業は「毎週の調べものまとめ」です。
作業の名前は、自分が選んだものに変えてください。
そのために、私にヒアリングしてください。一度に全部聞かず、1つずつ質問して、私が答えたら次に進んでください。私の答えが曖昧なときは、選択肢を3つ出して選ばせてください。
何往復かして、だいたい出きったら、そこまでを1枚にまとめてもらいます。
ここまでのやり取りを、まとめてください。
何の作業か、どんな順番でやるか、どこで迷ったり戻ったりしがちか、どうなっていれば終わりと言えるか。この4つが分かる形で、短くまとめてください。
このまとめが、さっきの「文脈」そのものです。 自分で書き出せなくても、聞かれて答えたものを整理してもらえば、同じところに着きます。
メモの形を、先に決めておく
書かせる前に、1つだけ決めておきます。どんな並びのメモにするかです。 あとで読み返すのは自分なので、開いた瞬間に上から実行できる形にしておきます。
| どこ | 何を書くか |
|---|---|
| 最初 | 何の作業か。1行だけ |
| 次に | 始める前にそろえるもの |
| 本体 | 手順を番号で。1つの番号に1つの動作 |
| 最後 | どうなっていれば終わりか |
「終わりの条件」を最後に置くのがコツです。 ここが無いメモは、どこまでやれば手を止めていいのか分からなくて、 結局また頭で考えることになります。
まとめを渡して、書かせる
上のまとめをふまえて、この作業の手順メモを作ってください。
最初に作業名を1行、次に始める前にそろえるもの、手順は番号付きで1つの番号に1つの動作、最後に「どうなっていれば終わりか」を入れてください。専門用語は使わず、そのままコピーできる形で出してください。
役割・文脈・制約・出力形式が、この2つのやり取りで全部そろっています。整ったプロンプトを1つも貼っていないのに、です。

思ったのと違ったら、重ねて言う
一発で決まらなくて当たり前です。作り直させずに、上から重ねて言うのがコツ。 「もっとシンプルにまとめて」の一言で余計なところが削れますし、 実際にメモどおりに1回やってみて、引っかかった場所をそのまま伝えれば、そこだけ直ります。
作り直させるより、重ねて言うほうが速い。 前のやり取りを覚えているので、足すだけで直ります。
ここで、正直に言っておきます
このメモは、まだ「読む用」です。
出来上がった手順メモは、次にその作業をやるとき、たしかに効きます。 迷いながらやっていた時間が減る。ただ、作業をやるのはまだ自分です。ここは変わっていません。
このメモを渡すと作業ごと終わっているようにするのは、もっと先の話です。 ここでやったのは、その材料作り。 じつは、いま作ったメモがそのまま材料になります。
このSTEPで持って帰ってほしいのは、出来たメモそのものではありません。壁打ちして方向を決めて、大事なところを渡してから出力させる、 という進め方のほうです。
ここまでのまとめ
聞いてもらって、まとめてもらって、それを渡して書かせる。 この流れは、手順メモ以外でもそのまま使えます。 次のSTEPからは、自分の材料を渡していきます。
- ヒアリングさせて、まとめを1枚もらった
- そのまとめを渡して、手順メモを1本出させた
- メモどおりに1回やってみて、引っかかりを重ねて直した