このSTEPだけ、少しややこしい話をします。読んでいて難しいと思ったら、流し見で構いません。分からないまま次へ進んでも、手は止まりません。 実際に作るのは別のコースなので、そのときにもう一度説明します。
毎回、同じことを説明していませんか
作業フォルダに1枚置いておくと、Codexは動く前にそれを読みます。
新しく頼むたびに「私はこういう発信をしていて、読者はこういう人で」 から始めるの、地味にしんどいんですよね。 僕はこれが面倒で、途中から説明を雑にしてしまって、 返ってくるものが荒れたことがあります。 毎回すこしずつ言い方が変わるので、そのぶん結果も揺れる。


実は、STEP 3 でもう1枚書いています
STEP 3 で、カスタム指示に自分のことを貼りましたよね。あれが、いちばん大きい1枚です。設定の画面から書くので気づきにくいんですけど、中身も役割も、 いま話している「置いておく1枚」とまったく同じものです。
ファイルとしての名前は AGENTS.md といいます。 覚えなくていいです。実際に作るコースでまた出てきます。 末尾の .md は、ChatGPT入門で自分の説明書を出させたときと同じで、 見出しや箇条書きの印を文字で書いただけの、ただのテキストです。
そしてこの1枚は、これから作るどのプロジェクトでも読まれます。1回書いておけば、作業場を新しく作るたびに書き直さなくていい。
ただ、1枚ではありません
全体に効く1枚と、その作業場だけに効く1枚。2階建てになっています。
旅館だと思ってもらうのが、たぶんいちばん早いです。
| 旅館でいうと | 効く範囲 | |
|---|---|---|
| カスタム指示 | 入口に貼ってある、館内ぜんぶの決まりごと | どのプロジェクトで作業しても効く |
| 作業場に置く1枚 | 部屋の中に置いてある、その部屋だけの案内 | そのフォルダで作業するときだけ効く |

両方とも読まれて、ぶつかったときは部屋のほうが勝ちます。近いところに書いてあるものが優先される、とだけ覚えておけば十分です。
どっちに何を書くのか
分かれ目はここです。他の作業をするときにも同じことを言うかどうかで決めます。
| どっちに | 書くこと | たとえば |
|---|---|---|
| 全体(カスタム指示) | 何をやるときでも変わらないこと | 難しい言葉は言い換える/勝手に進めず、先に確認を取る/憶測で答えず、調べてから話す |
| 作業場ごと | その仕事にだけ関わること | この仕事の前提と決まりごと/ここでだけ使う言葉/出来たものの置き場所 |
1つの仕事だけの前提を、全体のほうに書かない。別の仕事の作業場を作ったとき、 関係ない前提が、そっちにも効いてしまいます。
旅館の話に戻すと、201号室の案内を入口の貼り紙に書いてしまった状態です。 202号室に泊まった人まで、それを読んで動く。
最初から、立派なものにしなくていい
この手のファイルは、書こうと思えばいくらでも長くできます。 ただ長くしたぶん賢くなるかというとそうでもなくて、 本当に守ってほしい1行のほうが、残りの99行に埋もれます。
実際に書くのは次のコースですが、量の感覚だけ先に。5行で足ります。
- 日本語で、結論から先に言う
- 頼んでいないファイルは変えない
- 消す、公開する、お金がかかる。この3つは必ず先に確認する
- 元からある数字と固有名詞を、勝手に書き換えない
- 終わったと言う前に、実際のファイルを開いて確かめる
で、ここからが本題なんですけど、行を増やすのは、実際に失敗したあとです。数字を書き換えられたから「数字は変えない」を足す。 関係ないファイルまで直されたから「指定した以外は触らない」を足す。 理想の人格に育てようとするより、一度やらかしたことを次から止めるほうに使うと、 短いのに、ちゃんと守られます。
パスワードやアカウントの鍵、人の個人情報は、ここに書かないでください。 毎回まるごと読ませるファイルに、置いておく理由がありません。
作業場の1枚は、自分で置きます
プロジェクトを作った時点で、その1枚も一緒に用意されているはず。
用意されません。作業場ごとの1枚は、自分で置くものです。置いていないあいだは、全体の1枚だけを読んで動きます。ここは「前提を覚えさせる」のコースで、実際に作らせるところからやります。
このSTEPは「そういう2階建てになっている」と分かるところまで。 無くても動くので、そのまま次へ進んで大丈夫です。
ついでに、あと3つだけ名前を出しておきます
Codexの画面や、人の投稿を見ていると、Skill・Plugin・MCP という言葉が出てきます。 このコースでは使いません。 ただ、名前を見た瞬間に自分にはまだ早いと思って閉じてしまうのがもったいないので、 1行ずつだけ置いておきます。
| 名前 | ひとことで言うと |
|---|---|
| Skill | 繰り返す仕事の手順書。同じ流れを毎回説明しなくて済む |
| Plugin | その手順書やつなぎ先を、まとめて配れるようにした箱 |
| MCP | Codexから外のサービスへつなぐための、窓口 |
順番は、ふつうに頼む、前提の1枚を置く、それからSkill。PluginとMCPは、そのあとで困ってからで間に合います。いまは、聞いたことがある状態にしておけば十分です。
ここまでのまとめ
- 前提の1枚が、全体と作業場ごとの2階建てになっていると言える
- 自分がSTEP 3で貼ったものが、どっちだったか分かる
- 作業場ごとの前提を、どっちに書くべきか言える
- この1枚は、失敗したあとに足していくものだと分かっている