材料を、フォルダに入れる
ChatGPT入門の最後に、「自分の説明書」をファイルで出しましたよね。 あれを使います。
- ダウンロードした説明書のファイルを探す
- STEP 4 で作った作業フォルダの中に、そのまま入れる
- ファイル名を覚えておく。分かりにくければ about-me.md に変えてしまってもいい
説明書が手元に無い人は、AIに任せたいと思っている作業を3行くらい書いて、 メモ帳に貼って about-me.md という名前で同じフォルダに保存してください。 3行でもこの先は進みます。
頼む前に、終わった状態を決める
手順を順番に説明しようとしなくていいです。ゴールだけ先に言います。
ここがエージェントに頼むときの、いちばん大きいコツで。 何をどの順でやってほしいかを全部書こうとすると、書くだけで疲れるうえに、 だいたいどこかが抜けて、かえって噛み合わなくなるんですよね。
先に言うのはゴールのほうです。やりたいこと、終わったときにどうなっていてほしいか、何のためにやるのか。 そのあとに、やってほしくないこと、守ってほしい条件、 あったほうがいいと思うことを、思いついた順に足していく。整った文章にしなくていいです。音声入力で喋ってしまってもいい。
そこまで渡せば、あいだの手順は向こうが逆算して埋めます。ChatGPT入門で「文脈がすべて」と書きましたけど、 エージェントだと、そこにゴールが1つ足されるだけ、という感じです。
今回やってもらうのは、ひと続きの2つです。
- 説明書を、全体のAGENTS.mdへ整えて入れてもらう。STEP 5 でやった「どの作業場でも読まれる1枚」のほうです。 ここに入れば、この先どのフォルダで作業しても、貼り直さずに読まれます
- 入った前提で、簡単な作業を1つ。自分に合わせた「AIに任せる練習メニュー」を1週間ぶん作らせて、 plan.md というファイルでフォルダに残させます
ゴールは、この3つ。
- 全体のAGENTS.mdに、説明書の中身が整った形で入っている
- plan.md が、作業フォルダに1つ増えている
- 説明書そのものと、元からあるファイルは変わっていない
そのまま貼ってください
このフォルダの中に about-me.md があります。AIに渡す、私の説明書です。
ファイル名は、自分が入れたものに合わせて書き換えてください。
やってほしいことは2つです。1回で最後までお願いします。 1. この説明書を読んで、どの作業場でも読まれる全体のAGENTS.mdに、中身を整えて追加してください。すでに書いてあることと重なる部分は、二重にならないようにまとめてください 2. 追加が終わったら、その内容をふまえて、私に合った「AIに任せる練習メニュー」を1週間ぶん作ってください。1日1つ、その日に試す小さな頼みごとを書いて、plan.md という名前でこのフォルダに保存してください 始める前に、どこに何を書くつもりかを短く説明して、私の確認を取ってください。説明書そのものと、元からあるファイルは変えないでください。
「確認を取ってください」の一文は消さないでください。 先に方向を見せてもらえるので、違ったらそこで止められます。
途中で止まって、聞いてきます
STEP 4 で「承認を求める」にした人は、作業の途中で止まります。 ファイルを書き換えていいか、聞いてくる。これが正常です。今回は全体のAGENTS.md、つまり作業フォルダの外も触るので、 そこでも1回止まるはずです。何をしようとしているか読んでから、許可してください。

面倒に感じるかもしれませんが、最初のうちは何をしようとしているのかが見えるほうが得です。 僕は最初これを面倒がって、いきなりフルアクセスにして、 頼んでいないファイルまで作られました。 慣れてきたら、STEP 4 の設定を「代理で承認」に変えれば減ります。
とはいえ、止まるたびに全部読むのも大変なので、見るところを決めておきます。 この4つだけです。
- 何をしようとしているのか
- どのファイル、どの外のサービスが相手なのか
- やったあとで、元に戻せるのか
- そもそも、自分が頼んだことに必要なのか
読んでも意味が分からなかったら、そこは断ってしまって構いません。断ると失敗した気になるんですけど、そんなことはなくて、 いまのは要らない、と線を引き直しただけです。 断ったうえで何をしようとしていたのか説明させれば、だいたい続きから進みます。
フォルダを開いて、確かめる
- デスクトップの作業フォルダを開く
- plan.md が増えているのを確認する
- 開いて、中身を読む

読むとき、見るところは3つだけです。
- メニューが自分の説明書に寄っているか。 誰にでも当てはまる一般論しか並んでいなかったら、説明書の中身が薄い合図です
- 説明書そのものと、元からあるファイルが変わっていないか
- 頼んでいないファイルまで、増えていないか
返ってきた「完了しました」だけで終わりにせず、出てきた物のほうを見る。 慣れるとこっちのほうが早いです。 全体のAGENTS.mdに入ったかどうかは、新しい会話を開いて 「私の説明書に書いてあったことを3つ挙げて」と聞けば分かります。貼っていないのに答えられたら、もう読まれています。
増えているのは、チャットの中ではなく自分のフォルダの中です。これがエージェントの正体で、ここから先は全部この繰り返しになります。
思ったとおりに動かないときは
最初の1件が、書いてあるとおりにならないことは普通にあります。 そのときに「Codexがダメだった」でまとめないのが、たぶんいちばん大事で。 出方によって、見にいく場所がぜんぜん違います。
| こうなったら | 最初に見るところ |
|---|---|
| ファイルが見つからないと言われる | いま開いている作業場が、材料を入れたフォルダかどうか。別のプロジェクトを開いたまま頼んでいることが多い |
| 頼んでいないところまで書き換わっている | 頼み方が広すぎないか。読みやすくして、ではなく、どこをどうするのかまで書く |
| 返ってくるものが、だんだんズレてくる | 1つの会話に別の仕事を足していないか。作るものが変わったら、新しい会話へ分ける |
3つめは見落としやすいです。同じ会話の中で話題を足していくと、 前に決めたことを引きずったまま進むので、だんだん、頼んでいないほうへ寄っていきます。
ここまでのまとめ
場所を決めて、材料を入れて、終わった状態を言う。 Codexに頼むことは、これで全部です。
次から自分ひとりで頼むときのために、もう少しだけ細かくしておきます。 この5つが言えていれば、長いプロンプトは要りません。
| 決めること | 今回でいうと |
|---|---|
| 仕事場 | デスクトップに作ったフォルダ |
| 入力 | その中に入れた、自分の説明書 |
| 完成物 | 全体のAGENTS.mdへの追加と、plan.md |
| 境界 | 説明書そのものは変えない。頼んでいないファイルを増やさない |
| 合格 | plan.md が、自分の説明書に寄った中身になっている |
逆に、この5つのどれかが言えないまま頼むと、長く書いても途中で聞き返されます。 言えない項目があるなら、そこを一緒に整理させるところから始めていいです。
次から使う、頼みごとの型
このフォルダを作業場として使います。 目的:(やりたいことを1行で) 完成物:(終わったときに、何という名前で何が残っていればいいか) 守ること:元のファイルは変更しない。外部へ送信しない。公開しない。削除しない。 進め方:先に、対象のファイルと作業の計画を説明してください。私の確認が取れてから、実際の作成に入ってください。 完成条件:(何がどうなっていたら合格か) 足りない情報は推測で埋めず、必要なところは先に質問してください。
かっこの中を、自分の頼みごとに書き換えて使ってください。
Codexを入れて画面が開いたのは、準備が終わっただけです。合格は、自分の目で確かめられる完成物が1つあること。今日それが1つできました。
これでCodex入門は終わりです。 手元には、作業フォルダが1つと、そこで動くAIが1つ残っているはずです。
次のコース「エージェントの安全運転」では、動かす量を増やす前に、 課金・削除・暴走の3大事故を先に防いでおきます。 作業フォルダはこの先のコースでもずっと使うので、そのまま置いておいてください。
- 説明書が、全体のAGENTS.mdに入った
- plan.md が増えたのを、自分の目で確認した
- 終わった状態から先に決める、という順番が言える
- 止まって聞かれたときに、何を見て決めるかを言える